プリントではなく手描きの壁画でなければできない表現
最近の飲食店は、看板だけでなく店内の演出や壁面デザインにまで、
インクジェットプリントを利用しているところが多いですね。
印刷物だと、どうしてもチープなイメージが拭えません。
ファーストフード店ならまだしも、
ゆっくり食事を楽しみたい場所は店内の雰囲気や味わいが最も大切です。
このお店は、焼肉の提供方法にこだわりがあったので、
店内の設備や壁面についても、シンプルながら自然さや本物感が必要でした。
手描きの壁画にした理由は、もうひとつ。
壁面が、モルタルであること。
プリントしたシートを貼ってしまうと、ただのポスターになってしまいます。
モルタル壁の質感を損なわないためには、
直接手描きをするしかありません。
また描く絵が、モルタル壁だけでなく木部や金属部にもつながっていて、
異なる下地でありながら、シームレスに一体に見せなければなりませんでした。
このように、
・壁の下地の素材感を生かしたい。
・様々な異なる下地にまたがって絵を描きたい。
という贅沢な要望にお応えできるのもデジタルではなく手描きの壁画の真骨頂です。