昭和レトロの映画のセットような居酒屋
オーナーからは昭和初期のようなレトロな店にしたいという要望でした。
外観だけレトロで看板は普通の現代の看板がついていたり、
看板はレトロでも建物は普通ではしらけてしまいます。
外観も看板もすべてを同じ時代感で統一しなければ意味がありません。
デジタルではなく「手描き」「手づくり」に徹するビッグアートの最も得意とするところです。
まずは、外壁全体を古びた味わいのある風合いにエイジング塗装。
窓ガラスや一升瓶もリアルに昭和初期感を出しました。
次は看板です。
まず、「純情酒場 味都」のロゴからデザインに入りました。
メインの店名看板もメニューの文字もすべて手描きです。
当時街中で見られたハイカラな葡萄酒のポスターも古い資料を見て手描きで再現しました。
最後に、この店によりリアル感を出すために物語をつくることにしました。
それが石の地蔵様「味都神さま」別名「純情地蔵」です。
そして創作で
「古くから粕壁宿を通る旅人を守る神として親しまれてきました。
無類の酒好きで、旅の中でうまい酒にありつけるというご利益があるそうです。
また、別名「純情地蔵」とも呼ばれ、恋愛成就の神でもあり、
特に純情な人の恋は叶うとか。」
と、もっともらしい口上書きを添えました。
実は、この地蔵様は石ではなく発泡スチロール造型で、表面にモルタルをコーティングしたイミテーションです。
これで、まるで昭和初期から続いてきた老舗の居酒屋の完成です。
外観も看板もウォールアートの技術を駆使した100%の自社内製作品です。