著名な書家の書いた書画が、経年劣化で消える寸前!
「20年程前に有名な書家が店頭の壁に描いてくれた書画が
色褪せて無残な状態になっているから何とかして欲しい」
というオーナーから依頼でした。
当時、書家が即興で書いた口上の文字と魚の絵が
判読が困難なほど薄れていました。
デジタル出力ではないので
当時のままに復元することが難しいことと
デザイン的にも古かったので
できるだけ近いイメージで新たにデザインをすることで了解していただきました。
以前の書画を新しいデザインで再現
地域の名店なので、かつてのイメージを大切に守りながら、
また新たな20年間お店の顔として残り続ける作品をつくるのはとても大役です。
まずは、消えかかった文字を書き写し、
同じテイストで専属の書道家に原稿を作成してもらいました。
何枚も同じ原稿を書いて比較し、
優れた部分をコラージュのように合成していきました。
合成してできた原稿が下の写真です。
後は、実物大に拡大したトレース原稿を作成し、
現場に合わせて行頭や行間を調整してレイアウトして、
塗料と筆で仕上げていきました。
魚の絵も、シンプルなデザインで描き起こし、
再現しました。
店のシンボルツリーである松の枝振りと
口上書きの筆文字と日本画風の魚の絵が
とてもいいハーモニーを醸し出し、
品格のある店頭イメージに仕上がりました。