このサイト内の記事で使われている専門的な用語について解説しています。
あ行
AIDMA(アイドマ)の法則とは、消費者が購買行動を起こす時の心理的プロセスモデル。
第1ステップ: Attention(認知)・・・知る
第2ステップ: Interest(興味)・・・・感心を抱く
第3ステップ: Desire(欲求)・・・・・欲求が湧く
第4ステップ: Memory(記憶)・・・・記憶に残る
第5ステップ: Action(行動)・・・・・記憶がよみがえって購買行動に移す
一般的に、A(認知)→I(興味)→D(欲求)→A(行動)で購買にいたるが、
その場で購買にいたらない場合、前の I(記憶)がよみがえってA(行動)につながるプロセスとなる。似た言葉でAIDA(アイダ)の法則は、M(記憶)をいうプロセスを省略したモデルである。
この消費者の心理的プロセスに沿って、それぞれの段階ごとに段階に合ったマーケティング戦略を考える。このステップの順を踏まないと、セールスを行っても成果にうまくつながらない。
雑誌やチラシ、ポスター、看板などの広告表現で、注視効果を狙って人の目を誘導するために意図的につくられるもの。一際刺激的で目立つイラストや写真、キャラクターなどが用いられる。文字やキャッチコピーも同じように用いられる。
アイデンティティ(identity)とは、「自己同一性」「個性」「帰属意識」「一致」「識別」など、さまざまな言葉で表される。「あるものが、それとして存在すること」またはそう認識すること。「他と識別されること」を指し、で平易な言い方をすると、「らしさ」といった意味である。
コーポレート・アイデンティティ(CI)とか、タウン・アイデンティティ(TI)、パーソナル・アイデンティティ(PI)など、「その会社らしさ」「そのまちらしさ」「その人らしさ」を自他に認識、識別し、独自性を発揮するために、「見える化」「ビジュアル化」を図り、差別化マーケティング戦略に活用されている。
具体的には、「コーポレートカラー」「ロゴ」「キャラクター」などに展開される。
ウォールアート(wall art)というと、一般に「壁画アート」を指すことが多い。壁画アートは、英語ではウォールペインティング(wall painting)であり、ウォールアートより狭義である。
弊社では、ウォールアートを「壁面をアート」するという広義でとらえ、
・壁画
・デザイン塗装(デザイン性の高いアート塗装)
・オブジェ
・左官
・ライティング(照明)
など、壁面を演出、装飾するすべての手法を含んだ意味で使っている。
エイジング塗装とは、建物などの経年変化を意図的に人工的に再現する特殊塗装のことである。経年変化には、色褪せや剥がれ、汚れ、サビ、キズなどがあり、それらをリアルに再現していく。
テーマパークなどでは、もっともよく使われている塗装技法で、壁面や家具やインテリア小物などをアンティークな風合いにすることで、レトロ感を演出することが多い。
オーナメント(ornament)とは、建物の外壁やインテリアで用いる装飾物のこと。一般的には、モールディングやレリーフがよく使われる。
オブジェ(objet)とは、さまざまな素材を使って、自由なイメージを表現するアート作品である。業界では「立体造型」という言葉がよく使われるが、これは一般にFRP造型やモルタル造型、発泡スチロール造型を指す。
弊社では、材料や作り方の制約に縛られない自由な表現にこだわるため、独自に「オブジェ」と呼んでいる。FRPやモルタル以外に、木材や金属(鉄、銅、真鍮など)、布や段ボール、廃材や廃品にいたるまで、さまざまな材料の特徴や持ち味を生かして、作品の風合いにこだわって制作している。
か行
キャッチコピーとは、商品や企業などを広告・宣伝するときに用いられる「うたい文句」や「あおり文句」となる文章である。商品を印象づけ浸透させることで売れ行きが大きく異なるため、大変重要な広告のツールである。キャッチコピーを職業として創作する人を「コピーライター」と呼ぶ。
グラフィティ(graffiti)は、高架下や橋梁、廃墟の建物などに無断で描かれた「落書きアート」である。元々は、「壁や洞窟などに描かれた古代の絵や文字」を意味していたが、1960年~70年にニューヨークで盛んになった「グラフィティアート(落書きアート)」を指すようになった。主に、缶スプレーやフェルトペンなどを用いて描かれる。一般的に、アルファベットを過度に装飾した図案が多い。中には、芸術性の高いものも存在する。
さ行
シャッターアート(shutter art)とは、建物のシャッターをキャンバスに見立てて絵を描くアートである。元々は、看板として、イラストや文字を描かれていたが、近年は商店街の美化活動の一環として描かれることが多い。地域の学生や有志が参加し、地域活性化の一環として取り組んでいるケースも多い。
昼間閉まっている店舗や廃業店の目立つ商店街(「シャッター通り」とも呼ばれる)に彩りを添えることで活況感を出すという目的が多い。シャッターは通常昼間は開いているが、夜間は無地の無機的なシャッターが続く中で、シャッターアートは一際目立つ存在であり、お店の認知促進にも一役買っている。近年では、地域の一定のエリアに限って、テーマ性の高いデザインで地域の歴史や個性をアピールするタウン・アイデンティティ(TI)の施策の一環として取り組んでいる自治体もある。
スーパーグラフィックス(supergraphics)とは、主に建築物に施されるグラフィック表現である。施工範囲は、建物の外壁や内壁、床、天井から、防波堤やシャッター、工事現場の仮囲いにいたるまで幅広く、都市景観をつくりだしている。
一般的には、ペインティングされたものが多いが、近年では壁面に動画などを直接投影するプロジェクション・マッピングなども登場してきた。
視認性とは、目で見たときの確認・理解にしやすさをいう。背景に対する色や形の見えやすさ、文字が大きいなどのわかりやすさの度合いのこと。ビジュアルデザインで、もっとも重要な要素である。
た行
テクスチャー(texture)とは、物の表面の質感や手触り感を指す。本来は、布や紙などの質感を意味していたが、近年は、建築塗装の分野で壁の風合いを意味する用語としても用いられるようになった。特殊塗装では、色相や明度、彩度の部分的変化による平面的な質感表現と、ざらざら肌や凹凸など触覚的立体的な質感表現がある。
デザイン塗装とは弊社独自の用語で、「さまざまなアート技法を駆使したデザイン性の高い塗装」をいう。一般塗装に対して、近年はアート性の高い特殊塗装が建築の分野に用いられるようになった。業界では、「エイジング塗装」と呼ぶことが多いが、「エイジング塗装」は経年変化を表現する狭義の特殊塗装を指す。
弊社の「デザイン塗装」とは、多色塗装、フォーフィニッシュ、エイジング塗装、フェイク(疑似)塗装、ステンシル、グラフィック塗装などあらゆる装飾塗装の総称である。
な行
日本の伝統色とは、日本文化特有の色彩感覚にもとづいた色を指す。
色の文化は、気候や風土によって育まれるもので、日本には日本特有の伝統色がある。日本の伝統色は、日本の風土によく溶け込み、落ち着いた雰囲気を醸し出す。色名も、茜色(あかねいろ)とか柿色(かきいろ)、常磐色(ときわいろ)、山吹色(やまぶきいろ)、空色鼠(そらいろねず)など風情を感じるものが多い。
DICカラーガイド(色見本帳)でも、一般色とは別に「日本の伝統色」が出版されている。
は行
パブリックアート(public art)とは、美術館やギャラリー以外の市民が自由に出入りできる公共的な空間(パブリックスペース)に設置される芸術作品をいう。道路や広場、公園など屋外の彫刻や立体造型物、公共施設などの壁に描かれた壁画などを指す。
市民が屋外でアートを鑑賞したり、その場所の空間に特別な意味を持たせたり、空間の魅力を高める役割を担う。
フォーフィニッシュ(faux finish)とは、疑似塗装を指す。フェイク塗装とも呼ぶ。壁や家具などに木目や大理石などさまざまな物の模様を、本物そっくりに描くアート性の高い特殊塗装。
ま行
マーケティング(marketing)とは、商品やサービスを生産者から消費者へ円滑かつ効率的に移転するためのビジネス活動をいう。物やサービスが売れないという現象は、生産者、販売者、消費者のいずれかの段階でミスマッチが生じていると捉え、その障壁を改善、調整することで、効率的な販売が実現される。
セールスが、物やサービスを営業行為によって消費者に販売するという概念であるのに対して、マーケティングは販売者と消費者の最適な関係を構築するという概念である。近年のWEBマーケティングの世界では、「マーケティングはセールスを不要にする。」(ピーター・ドラッカー)という考えが主流になっている。
マグネットとは「磁石」を意味するが、流通業界では「売場におけるお客を引きつけるポイント」を指す。客を引きつける力の高い商品を効率的に売場に配置することで「マグネット」をつくり、客の購買点数を増やしたり、滞店時間時を延ばして売上を増やすための売場づくりを行う。
絵画技法のひとつ。絵の具やモデリングペースト、サンド(砂)など、さまざまな描画材料を用いて、描画面の表面をざらざらにしたり起伏をつけて、質感表現をすること。絵画の下地に用いることが多いが、それ自体をオブジェの作品にすることもある。
や行
客を誘い入れること。「集客」が客を「力技」で集めようとするのに対して、「誘客」は客が自然に集まってくる「仕掛け」をつくること。
「来てください」とお店が呼びかける集客。客が「行ってみたい」と言って能動的に動く「誘客」。近年、「客に売り込みを感じさせない集客の仕掛けづくり」が重要になっている。
ら行
リノベーション(renovation)とは、現状の建物に大規模な変更工事を施し、新築時よりも性能を向上させたり、使いやすさを改善することを指す。リフォームが新築時の状態に回復させるという意味に対して、リノベーションは建物の性能を改善したり、資産価値を上げるという意味で区別して使われることが多い。
リフォームとは、建物の改築や改装を指す和製英語で、特に内外装の改装を指す。一般的に、古くなった建物を新築の状態に戻す事をいい、壊れたり老朽化している箇所を直したり、修理することを意味する。
レリーフ(relief)とは、「浮き彫り」と呼ばれる美術の技法を指す。平面を彫り込むか、平面に盛り上げて起伏をつくる方法がある。壁面彫刻ともいう。陶壁と呼ばれるセラミックス造型から、銅板レリーフ、木彫りレリーフ、石膏レリーフ、コンクリートレリーフ、FRPレリーフなど、さまざまな素材でつくられる。