壁画と絵画の違い

一般に絵画とは、紙や布などに描いて
額に入れて室内に飾って楽しむものです。

持ち運ぶことができるので、好きな場所に移動したり
違う絵と取り替えることも自由にできます。

それに対して、壁画は建物の壁に直接描くので
移動することも取り替えることもできません。

また、室内だけでなく、強い日射や雨風にさらされる
過酷な外壁にも描かれます。

一般の絵画を雨や日光に当てたらひとたまりもありません。

また、絵画は狭い空間で個人的に楽しむことが多いですが、
壁画はサイズが大きく一度に多くの人に見られます。

そういう面で、同じ絵でありながら、
絵画と壁画には大きな違いがあります。

その意味では、壁画を依頼する方や壁画を制作する方には、
壁画を単に「壁に描く絵画」と思わずに、
別の視点で捉えて欲しいと思います。

壁画のクオリティを評価する3つの視点

長年壁画制作に携わってきたビッグアートでは、
壁画の品質についていくつかのこだわりがあります。

それは、プロの壁画として通用する客観的基準でもあります。

それが、「デザイン品質」「絵画品質」「塗装品質」です。

デザイン品質とは

デザイン品質とは、オシャレとかカッコいいとか洗練されているといった表面的なものだけでなく、
狙った目的に対して合致しているかどうかが最も重要です。

建物のデザインや周囲の環境と調和しているかどうかも見逃せません。

見る人に好感や共感を与えているかも大切にしています。

絵画品質とは

絵画品質とは、絵画としての表現技術レベルです。

絵の上手い下手は当然ですが、様々な絵画技術を駆使して
表現度の高い作品になっているかということです。
同じ絵柄の絵を描いても、表現技法によって表現効果が何倍にも増幅します。

また、人の琴線に触れる繊細な作品にもなります。

塗装品質とは

塗装品質とは、ずばり、その壁画が塗装として耐久性の高い仕上げになっているかということです。

絵が上手く描けていると、塗装的な側面は一番見落としやすいものです。

壁面の素材や状況に合わせて、適切な下地処理ができているか?

素材に合った適切な塗料の選択ができているか?

使う塗料の性能を担保する正しい使い方をしたか?

描き終わった壁画を長年持たせるために、オーバーコートをしているか?

デザインや絵画技術的な側面には目が行きやすいですが、
塗装的な側面は一番見落としやすく軽視しやすい面もありますので
特に重視したいものです。

以上のように、壁画を一般の絵画の延長ではなく、
建物の様々な素材の壁に描くことや
日射や雨や排気ガスなどにさらされる劣悪な環境の中で
長く残っていくことを求められる壁画を
今一度とらえ直していただければうれしいです。