皆様からのよくあるご質問にお答えします。

よくある質問

Q. 屋外に描いた壁画を長期保存するための方法を教えてください。

 まず第一に、壁画の耐候性を増すために、まず太陽の紫外線をカットしなければなりません。UVカット剤入りのフッ素コート(例:ターナー色彩「UVカットフッ素一液クリヤー」)などがあります。水性アクリル塗料などで描かれた壁画の上に溶剤系のクリヤーを塗ると、塗膜を溶かしてしまいますので弱溶剤系(塗料用シンナー)か水性のクリヤー(例:ターナー色彩「水性UVコート」)をお使いください。

 第二に、壁画の落書きからの保護です。そのために、落書き除去用のクリヤー(例:東日本塗料「スカイクリヤー」、SK化研「SKハードクリーン」)があります。ただ、使用するには高度な技術を要しますので、プロに任せた方がいいでしょう。

 第三に、壁画の汚れ防止です。上記の落書き除去用クリヤー自体汚れがつきにくい効果はありますが、汚染物質を分解除去してきれいに保ちたいなら、光触媒コートがあります。ただ、まだ新しい製品であり、当社でも、立体造形に使用していますが、3年未満の実績しかありませんので、具体的な製品名は差し控えさせていただきます。ただ、この分野の技術の進歩は目まぐるしいものがあり、性能は確実に向上しています。これも、高度な技術を要しますので、施工はプロに任せた方がいいでしょう。

Q.壁画を描く塗料はどのように使い分けるのでしょうか。

 弊社では、これまでありとあらゆる場所に壁画を描いてきました。そのため、実にさまざまな塗料を用途や目的によって使い分けています。

(1)モルタル、木、鉄から土壁などの下地の素材によって
(2)短期・中期・長期用など耐久期間によって
(3)屋内用、屋外用、多湿用、水中用など施工場所によって
(4)耐候性、耐油性、耐摩耗性、防塵性、防汚性、低臭性など求められる条件によって
(5)水性、油性、2液反応型など作業性や作業の環境によって
(6)ツヤ消し、3分ツヤ、5分ツヤ、全ツヤなど仕上がりの風合いによって
(7)速乾性、遅乾性など、作品の仕上げレベルや絵画技法によって
(8)天然材料からつくられた自然塗料など人や環境への配慮によって

 その他にも、さまざまな条件を考慮して、適切な塗料の選択を心がけています。新製品についても、いち早くテスト使用を行うなど積極的に取り組んでいます。

Q.壁画を描くと落書きが少なくなるといいますが本当ですか。

 壁画を描いて落書きがなくなったという例は、うまく成功したケースです。一般に、壁画を描くと確かに落書きが減るという傾向はあるようです。

 以下は、弊社の過去の17年間の経験といろいろな実験から出てきた仮説です。

(1)何も描いてない無機質な壁よりも、絵を描いてある壁の方が落書きは少なくなる。
(2)壁の一部に描いた場合よりも、壁全面に描いた方が落書きは少ない。
   (絵を描いていない無地の部分に落書きされるケースが多い)
(3)壁画の中には、落書きを逆に誘発する絵がある。絵の内容によって大きく結果は異なる。
(4)どんなにいい内容の壁画を描いても、壁面の汚れや周辺のゴミの掃除などを怠ると落書きを誘発する環境になってしまう。
(5)地下道やトンネルの場合、照明の電球切れや照度不足、照明の色温度によって壁画のイメージが悪くなり、落書きが多くなる。

 弊社では長年、壁画制作を専門にしてきましたので、(3)~(5)のことを特に多くの人に知ってもらいたい、特に行政の人に知ってもらいたいと痛感しています。

 特に、(3)の壁画の絵の内容については力説したいと思います。

 ・暗いイメージ、不気味なイメージ、冷たいイメージの絵は避ける。
 ・暴力的、攻撃的なイメージの絵は避ける。
 ・汚い色使い、雑然とした絵は避ける。
 ・一時的な流行りはモチーフにしない。

 逆にどんな絵がいいかというと、

 ・明るくて楽しい絵。
 ・ほのぼのとして温かい絵。
 ・見た人が思わずニコッとする遊び心のある絵。
 ・ファンタジックで夢のある絵。
 ・元気の出てくる絵。
 ・ほっとして心が和む絵。

 まとめると、どんな時代でも時を超えて人が持っている「和」「楽」「温」「笑」などの普遍的な「平和で幸福な心」に呼びかけるような絵をデザインすること。ちょっと抽象的ですが、弊社では常にこのことばかりを考え、追求しています。人が喜ばない壁画は無益です。それはむしろ「壁画公害」ともなります。

 アートは、それ自体が強力なパワーを持っています。表現の方向しだいで「人を幸せな気持ち」にも「暗くすさんだ気持ち」にも人を導きます。壁画を描く前に、これから影響を与える人々や地域のことを真剣に考えることが重要です。

Q.プールの底にも壁画は描けますか。

 プールの場合、地上部の壁面と水に漬かっている壁面や底面があります。どちらも、壁画は描けます。実際に施工例(下の写真)もあります。


 ただ、常に水に漬かっている場所は条件が大変過酷です。水による塗装面の剥離とカルキによる害です。

 塗料は、プール専用塗料(プールコート)を使います。ただ、耐久性は万全ではありません。シーズンオフは水を抜いて、できるだけ乾燥させておくことをおすすめします。

幼稚園の場合はプール画の需要は多いと思います。水恐怖症の子供には、てきめんの効果が期待できます。無機的で不気味なコンクリート面と青くて冷たいイメージの水。筆者自信、子供時代に水(プール)恐怖症でしたので、その心理がわかります。

 しかし、プールの底にかわいい動物などの絵が描いてあったらどうでしょう。プール自体の色もピンクやイエローなどの暖色だったら、恐怖の心理は和らぐと思います。

 現在、プールについては特殊な施工方法を研究中です。耐久性に不安のある塗装という方法ではなく、セラミック板に絵を描いて焼成処理をするという画期的な方法です。

 プールが楽しいイメージに大変身して、子供たちから水(プール)恐怖症がなくなるようにプール画が広がっていくことを期待しています。

Q.他県ですが全国対応はできるのですか?

 現時点では、デザインから制作・施工までとなると、あいにく全国対応はできません。弊社が直接対応できるのは、関東地区の1都6県までです。

 九州や東北など遠方からの問い合わせも時々ありますが、打合せのやりとりや出張コストなどなかなか困難な問題があります。また、壁画は別として、立体造形については後々のメンテナンスのこまかな対応が難しくなります。

 ただ、現地の建築施工業者さんや看板業者さんとの連携で、弊社は制作のみを担当して作品を現場に送るだけという場合は対応しています。必ずお応えできるかどうかはお約束できませんが、あらゆる方法は検討させていただきますので、まずはお気軽にお声かけください。