春日部市のシャッターアート

日光道中 粕壁宿 まちかど歴史絵巻

 

粕壁宿(春日部駅東口周辺)は江戸時代に幕府によって定められた五街道のうちのひとつ「日光道中」にあり、江戸・日本橋から数えて4番目の宿場です。松尾芭蕉が「おくのほそ道」で最初に宿泊した場所としても有名です。

春日部駅東口周辺には、お寺や蔵づくりの建物、古民家や風情のある街並みが今なお多く残り、近年「歴史まちあるき」をする人が増えています。そこで、粕壁宿の景観を再生し、宿場町の面影を楽しんでもらおうと2011 年1 月に「かすかべ景観再生プロジェクト」をスタート。シャッターアートはそのプロジェクトの一環です。粕壁宿の歴史や時代風景を再現したシャッターアートが続々と登場! 2016 年1 月現在で34 カ所が完成し、今なお増加中です。

シャッターアートのテーマは「粕壁宿」。粕壁宿の歴史を中心に、老舗店などのお店の歴史や由来なども絵巻物語風に描かれています。まちかど歴史絵巻が、街に訪れる人々をいにしえの「粕壁宿」へとご案内します。

 
古利根公園橋・公衆トイレ 江戸助    
1 古利根公園橋・公衆トイレ   2 江戸助    
古根利川公園のたもと橋にある蔵づくり風の公衆トイレです。かつてこの近くに「上 喜蔵河岸」と「下喜蔵河岸」という船着場があり、江戸との間に舟運が盛んでした。当時は、年貢米などが江戸に運び出され、江戸からは塩、綿、木綿、干しイワシ、小間物、荒物などが運ばれてきました。そんな当時の様子が描かれています。   創業118 年の和菓子店。江戸助という店名にちなんで、写楽の役者絵を描きま した。手に持っているのは当店自慢の花餅、口には桜の枝をくわえています。    
         
利根川煎餅   田中屋    
3 利根川煎餅   4 田中屋    
創業明治38 年の老舗の煎餅店です。店名にちなんで、古利根川と当時江戸と の間で行き交った高瀬舟を描いています。   お祭り用品と作業服の店です。元気なまちを演出するために、迫力満点の祭りの 浮世絵を描いています。    
         
Bien ーびあんー   田中屋    
5 Bien ーびあんー   6 もりいずみ靴店    
フランス料理を得意とするオーナーシェフの創作惣菜店です。シェフの料理を、 日本人の琴線に触れる繊細な喜多川歌麿の美人画に託しました。「ビードロを吹 く女」をアレンジして箸を持たせ、「食」をイメージしています。   創業95 年の靴店です。オシャレを提案する店なので、江戸時代の着物に使われていた和花柄をあしらいました。時代を経ても古さを感じさせない新鮮な絵です。    
         
Bien ーびあんー   木村呉服店    
7 靴のくわばら   8 木村呉服店    
明治時代から靴職人として創業した靴店。袴姿に編み上げのブーツの大正時代の 女学生を描いて、当時のファッションの最先端を表現しました。手に持っている のは、大正時代の「令女界」という流行雑誌で、当時の表紙までも忠実に再現し ています。   江戸時代、この辺りは上宿と呼ばれ庄屋の中心地で、米問屋や問屋場がありました。馬や人足たちが米を運ぶ姿など、当時の問屋場の賑わいを描いています。    
         
クロサワカメラ   生け花・茶道 玉富    
9 クロサワカメラ   10 生け花・茶道 玉富    
写真店を営んでいるので、日本で最初に写真を撮った人の一人とも言われる坂本龍馬と当時の「ダゲレオタイプ」の写真機を描きました。   先代のお師匠さんを偲んで、いけばなを楽しんでいる風景を描きました。玉風先 生の教えでもある「其の道に入らんと思う心こそ我が身ながらの師匠なりけり」 という手書きの文字を添えました。    
         
田村ビル   大崎生花店    
11 田村ビル   12 大崎生花店    
大正から昭和初期にかけて、現在のバスの役割に似た乗り合い自動車が人々の足 として重宝されていました。停留場があったことからこの通りは「停車場通り」 と呼ばれ、壁画は、昭和初期の駅舎をはじめ、実際にあったお菓子屋さんやそば 屋、タクシー会社など当時の停車場通りの風景が再現されています。   生花店ということで、江戸時代の花売りを表現しました。たくさんの種類の花を 扱う現代の花やとは違い、当時は数種類の花を担いで売り歩いていたそうです。 初夏によく見受けられた朝顔売りを描いています。    
         
カネコ薬局   ヤマキ第2ビル    
13 カネコ薬局   14 ヤマキ第2ビル    
江戸時代に金子七右ヱ門という人が創業したという老舗薬局。真ん中に描かれて いる「痰咳之妙薬」は江戸時代より伝わる当店の看板です。店内には実物も飾っ てあります。   この辺りはかつて多くの旅籠(はたご)が集中していました。そこで、人足や馬、 物売りが行き交う旅籠の様子を描いています。松尾芭蕉と曽良らしい旅人も歩い ています。    
         
蝉時雨   会田建具センター    
15 蝉時雨   16 会田建具センター    
江戸時代、このあたりに最初の本陣があり、大名や幕府役人などが泊まっていま した。そこで、本陣内部の情景を忠実に再現しました。   新々田(一宮)にある八坂神社では、毎年初午の日に火祭りが行なわれていまし た。壁画には、火消しの出初め式の様子が描かれています。纏(まとい)には、「大 砂」「陣屋」「寺町」「中宿」「裏町」など、当時の町の名前が書かれています。    
         
春日部消防団第2分団   かぶや化粧品店    
17 春日部消防団第2分団   18 かぶや化粧品店    
仲町はかつての地名「中宿」にあたります。粕壁宿の中心地でもあり、粋な遊び の文化が発達した町だったようです。そこで、江戸時代の粋な町火消しの浮世絵 を描きました。自分たちの組であることを示す纏(まとい)には第2 分団の「弐 (2)」を入れました。   一般化粧品はもちろん、演劇・舞台用のメイク化粧品を扱う珍しい化粧品店。そこで、鹿鳴館時代の社交場を彷彿とさせる貴婦人たちを描きました。テーブルの上にある化粧品は、創業期の資生堂の商品を忠実に再現しています。
         
染めのやまとや   上町会館    
19 染のやまとや   20 上町会館    
染め職人から始まった着物のお直し、お手入れの店。江戸時代には日常の家事であった「洗い張り」をしている女性たちの様子を描いて、奥の深い日本の着物文化を表現しました。   全国でも有数の神輿所有数を誇る春日部市。毎年夏祭りでは28 基もの山車や神輿が街に繰り出します。この会館には、この絵と同じ神輿が収納されています。    
         
山田桐箪笥製作所   紅雲堂書店    
21 山田桐箪笥製作所   22 紅雲堂書店    
天明2年(1782 年)に指物師の山田長松という人が創業した老舗。江戸時代 の箪笥職人の作業風景と200 年も前から伝わる指物道具などを忠実に再現しま した。春日部の伝統工芸を、より身近に感じていただけたら幸いです。   老舗の書店。江戸時代には寺子屋に筆や墨を納品していたことから寺子屋をテーマにしました。先生が読み書きを教えている風景です。    
         
個人指導教育センター   市川寝具    
23 個人指導教育センター   24 市川寝具    
本陣が近くにあったことから、本陣の門を再現しました。隣の蝉時雨さんとつながっているので、同じ本陣のデザインで統一して一体感を持たせました。   明治43年創業の老舗寝具店。市川寅之介という初代が家を守り続けてくれたと いう意味で寅を描きました。また、親から子へ、子から孫へと「寅の強さ」と「温 かい心」を伝えていきたいという思いを母子の絵に込めました。    
         
村田邸   ぷらすエム    
25 村田邸   26 ぷらすエム    
建築業を営んでいる家です。そこで、江戸時代の大工職人が当時の道具を使って仕事をしている風景を忠実に描写し、のどかな当時の町の生活風景を再現しました。   印刷デザインの会社です。さしずめ江戸時代であれば、絵師と摺師といったとこ ろでしょうか。そんな二人が葛飾北斎の「富嶽三十六景」の絵の出来栄えを讃え 合っている姿を描きました。    
         
寿タバコセンター   矢部製麺所    
27 寿タバコセンター   28 矢部製麺所    
大正時代から続いている煙草店です。古きよき時代の粋なたしなみとしての「煙草の文化」をイメージしてもらうために江戸時代の役者絵を使い、重みのある風情を表現しました。   「おくのほそ道」の松尾芭蕉がこの辺りに泊まったと言われています。ここに描 かれているのは、約200 年前に江戸幕府が制作した実測図「日光道中分間延絵図」 (東京国立博物館蔵)にある粕壁宿。当時と現在を比較してみるのも面白いです。 芭蕉と曽良。そして、芭蕉の句「ものいえば 唇寒し 秋の風」が書かれています。    
         
仲町みこし倉   遊民    
29 仲町みこし倉   30 遊民    
IDC大塚家具の発祥の地に建つ「仲町みこし倉」。国内でも珍しい「入母屋造り総四方ちどり屋根」の伝統的な神輿が収納されています。神輿の胴体には龍の彫刻が施され、屋根には×(ペケ)が載っているのが特徴で、壁画でも忠実に再現 されています。   居酒屋を営んでいます。江戸時代の女性が、桜を愛でながらお酒をたしなんでいる姿を表現しました。    
         
渡辺理容室   さか菜や食堂    
31 渡辺理容室   32 さか菜や食堂    
明治時代から続いている理容室です。初代「角太郎」が開業し、地元では「角床」という愛称で親しまれてきました。
当時のお店の様子を再現しました。
  近くの神明神社の酉の市の様子です。
境内の前では「熊手」や「八頭」「黄金餅」が売られ、華やかな女性や子供で賑わう風景です。「八頭」とは、「頭の芋(とうのいも)」とも呼ばれ、出世と子宝に恵まれる縁起物です。
また当時は、八頭と並び金持ちになるようにとの縁起で「黄金餅」(栗餅)も売られていました。
   
         
早川畳店   田村ビル(2)    
33 早川畳店   34 田村ビル(2)    
江戸時代後期の畳職人の仕事ぶりを再現しました。夏の暑い季節は、このような裸同然の姿で働く職人の姿がよく見られました。   春日部は「押絵羽子板」で有名です。浅草の押絵職人が、戦争疎開で春日部の良質な桐を求めて移り住んだのが始まりです。江戸時代、押絵の技術が発達し、歌舞伎の隆盛とともに、このような押絵役者羽子板が大流行したと言われています。
*TBSテレビ「所さんのニッポンの出番」で放送(2016.2.9)
   
シャッターアートの制作風景
  デザインから制作まで、地元の壁画制作会社ビッグアートのスタッフが担当しました。店の定休日を利用して の制作のため、猛暑の夏も、寒さの厳しい冬も、早朝から夜遅くまでハードなスケジュールでした。エアブラ シではなく、すべて筆描きのため手間もかかります。それでも、毎日多くの通行人の方から話しかけられたり、 声援をいただいたりして、本当に楽しく仕事ができました。  
     
  シャッターアート制作1   シャッターアート制作2  
  凹凸あるシャッターにグラデーションを入れるのも、エアブラシなら簡単ですが筆では骨が折れます。これも、ディテール表現や質感表現へのこだわりです。
  一現場2~5人で制作しますが、一人で描いたようにタッチを合わせなければならないのでチームワークと、細かい打ち合わせが不可欠です。
 
         
  シャッターアート制作3   シャッターアート制作4  
  シャッター前の自動販売機で手の入らない場所も、ご覧の通りなんのその。
  着物の柄を忠実に細部まで描く場面が多く、一番苦労しました。
 
         

シャッターアートのお問い合わせは

有限会社ビックアート TEL048-763-7200